キャスタブルレジンを用いて3Dプリントした原型で、ダイレクトキャストを行うとうまくキャストができなかったり、鋳造不良が起こる場合があります。こうなるとキャストがやり直しになりますので、時間も費用もかかってしまいます。

そこで弊社ではキャストが難しそうだと判断されるものについては、ダイレクトキャストではなく、一旦ゴム型用の原型を3Dプリンターで作成し、そこからゴム型を作成してワックスにする工程を挟んでいます。

 

3Dプリンターと手原型のいいとこどり

 

手原型で製作したワックスは細かな造形はもちろん、鋳造不良も起こりにくくなっています。しかしながら手原型の場合は制作に時間がかかってしまうため、急ぎでの造形には不向きです。

3Dプリンターは造形の精度は高いのですが、純粋なワックスではないため鋳造不良の可能性が高い。

手原型の鋳造不良のリスクの低さと、3Dプリンターの造形速度と精度の高さ、このいいとこどりをしたハイブリットな造形方法が、3Dプリンターで原型を作成し、ゴム型によってワックスに置き換える方法です。

 

 

ゴム型用の原型を3Dプリンターで製作し、生産を効率化

ゴム型を製作するために必要な原型を3Dプリンターで製作します。造形した樹脂の表面を磨き、積層痕を無くした上でゴム型を作成。ゴム型でワックスに置き換えることで、原型制作の費用を抑えながら、鋳造不良が起こりづらいワックス原型に置換します。

この方法によって製造の効率化と精度の向上を図ることができ、ダイレクトキャストによる鋳造不良の課題を解決しています。

ゴム型を作成する工程がひとつ増える形となりますが、キャスト不良によるやり直しの懸念が払拭でき、結果として制作スピードと品質を向上させることにつながっています。キャスタブルレジンでの造形にお悩みの方は、一度、原型からゴム型を製作することを検討してみてはいかがでしょうか。

 

以上、3Dプリンターと手原型のいいとこどりをしたハイブリット造形のご紹介でした!

 

ワックス原型をキャスタブルレジンで3Dプリントして鋳造する際に注意した方がいい3つのこと

3Dプリンターでオリジナルジュエリーを作るとお得すぎた。作り方を徹底解説!

ジュエリー制作における3Dプリンター導入のメリットが大きすぎた