【AIエージェント開発事例】企画・リサーチから「仮想ユーザー」による評価まで全自動化!GAS×Geminiで実現する次世代MDシステム

はじめに:企画業務の「属人化」と「工数」に悩んでいませんか?

「商品企画のアイデア出しに時間がかかる」 「リサーチが担当者の好みに偏ってしまう」 「せっかく作った企画が、ターゲット層(ファン)の心理とズレていて売れない」

MD(マーチャンダイジング)や新規事業開発の現場では、こうした課題が日常茶飯事です。 今回は、これらの課題を**「AIエージェント」の力で解決した、弊社の最新開発事例「推し活グッズ企画全自動化システム」**をご紹介します。

単なる「AIチャット」ではありません。**リサーチャー、プランナー、そして決裁者とターゲットユーザー(オタク)という、異なる役割を持った複数のAIがテキストベースで高速に議論・連携する「マルチエージェントシステム」**です。


システム概要:Googleスプレッドシートが「全自動企画室」に

今回開発したシステムは、高価なSaaSや複雑なサーバー構築を必要としません。 多くの企業で導入されている**Google Workspace(スプレッドシート)と、GoogleのGemini**を連携させることで、圧倒的な低コストとカスタマイズ性を実現しています。

このシステムができること

入力フォームに「商品種別」や「ターゲット」を入れるだけで、AIが以下のフローを自動実行し、スプレッドシートに詳細な企画データを蓄積します。

  1. 市場リサーチ: 売上規模に合わせた最適なIP(キャラクター・タレント)選定とURL抽出

  2. 企画立案: ファン数から売上を予測する「データドリブンなシミュレーション」

  3. 原価計算: 予算から逆算し、素材や重量まで指定した「厳格な仕様設計」

  4. 生成指示作成: 画像生成AI(Midjourney等)にそのまま渡せる、写実的で高品質なプロンプト(英語指示文)の自動生成

  5. クロスレビュー: ここが最大の特徴です(後述)

 

 

 


【最大の特徴】「冷徹なMD」vs「最強推し活ユーザー」による地獄のクロスレビュー

 

本システム最大のユニークポイントは、生成された企画を評価するフェーズにあります。 ただ甘い評価をするだけでは意味がありません。そこで、相反する2つのAI人格を実装しました。

1. MD最高責任者AI(ビジネス視点)

  • 役割: 利益が出るか、リスクはないか、計算式は合っているかを冷徹にジャッジ。

  • 思考: 「シミュレーションは妥当か?」「原価率は適正か?」「リスクヘッジはできているか?」

2. 最強の推し活ユーザーAI(ユーザー視点)

  • 役割: 「解釈違い」がないか、「尊い」かどうかを感情(Love)でジャッジ。

  • 思考: 「運営はエアプか?」「素材を貼っただけの手抜きは許さん」「クオリティが高ければ実質無料」

この2人が**「MDとしては承認だが、オタクとしては解釈違いで却下」「利益率は低いが、オタクが絶賛しているためLTV向上に繋がる」**といった高度な議論(クロスレビュー)をスプレッドシート上で展開。

人間は、この「評価ログ」を見るだけで、「売れるロジック」と「愛されるエモーション」を両立した企画を瞬時に判断できます。


開発事例:実際の出力結果

実際にシステムが生成した企画データの一部をご覧ください。

① 並列プランニング機能

1回の指示で「松・竹・梅」や「別アプローチ」の3案を同時にテキスト生成。比較検討のスピードが劇的に向上します。

② 厳密な原価逆算ロジック

 

AIに「なんとなく」企画させません。「SV925の比重は10.4だから、予算8000円なら最大5gまでしか使えない」といった物理的な制約まで考慮した設計指示を出力します。

③ 画像生成AI用のプロンプト生成

デザイナーがいなくても、Midjourneyなどの画像生成AIに入力するだけで、カタログレベルの製品イメージが出力できる「英語プロンプト」を自動生成します。「設計図風になってしまう」といったAI特有のミスを防ぐためのネガティブプロンプト制御も組み込まれています。


AIエージェント導入のメリット

Screenshot

1. 圧倒的な工数削減

リサーチから企画構成、仕様策定まで、人間が行うと数日かかる作業を、AIエージェントなら数分〜数十分で完了させます。

2. 「解釈違い」の防止

開発段階でペルソナAI(オタクAI)に壁打ちさせることで、リリース後の炎上リスクや「誰にも刺さらない商品」になるリスクを低減します。

3. クリエイティブ業務の効率化

ゼロからデザインを考えるのではなく、AIが作成した「詳細な仕様書」と「画像生成プロンプト」をベースに作業を開始できるため、デザイナーやクリエイターの負担を大幅に軽減できます。

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