指輪はこうして作られる!指輪の製作工程を完全解説2022年版
普段何気なく身につけているアクセサリー。実際のところ、どんな工程で作られているのでしょうか?
今回はシルバーを使用したリングを想定して、アクセサリーの製造工程を完全解説していきます!これを見ればあなたもアクセサリー作りができる!
1.リングの原型を作る
まずは”原型”を作成していきます。原型とは
最終的な指輪になる形をした「もと」になるもの
というイメージでOKです。この原型が最終的にシルバーに姿を変えて、金属の指輪になっていきます。つまり、ここで出来上がった原型は、ほとんど最終製品と同じ姿をしているということになります。
1-2.原型の作り方は主に2通り
原型制作の方法は2022年現在では主に2つ存在します。
ワックスを手作業で削っていきながら原型を作成するやり方です。全て手作業によって行われ、細かな造形などは緻密な技術が要求されます。
3Dプリンタを使用してワックス原型を造形する方法です。造形を3Dプリンタが行うため、手で作る必要がありません。
1-3.それぞれのメリット・デメリット
手作りで原型を作るのも、3Dプリンターで作るのも、お互いにメリットとデメリットを持ち合わせています。それぞれを見極めて最適な方を選ばれることをお勧めします。
手作りのメリット・デメリット
メリット
自らの技術を最大限に活かした精密な原型を作ることができる。3Dソフトなどを使用することがないため、デジタルが苦手な場合でもOK。
デメリット
デジタルツールのように作業の取り消しが行えないため、ミスをリカバリーするのが困難。
3Dプリンタのメリット・デメリット
メリット
自らの技術を最大限に活かした精密な原型を作ることができる。3Dソフトなどを使用することがないため、デジタルが苦手な場合でもOK。
デメリット
3Dソフトを使用できなければならない。ワックス樹脂で出力する場合、3Dデータが完全に再現されない場合がある。
<3Dプリンタに関連する記事>
- EncodeRingが1点物を低価格で製作できる理由は3Dプリンタ
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1-4.原型の素材はワックス
原型はワックス(ろう)で製作します。ワックスは熱で溶けるのが特徴で、この特徴を活かして、次のロストワックスという工程につながっていきます。
<ワックス樹脂に関連する記事>
- 3Dプリンタでワックス樹脂を出力-キャストしてみた結果
2.キャスト (鋳造)
ロストワックスと呼ばれる手法を活用し、キャストを行います。ロストワックスを簡単に説明すると以下の手順となります。
- ワックス原型の周りを石膏で固めます
- 熱を加えてワックス原型を溶かします(この段階で石膏内部にはワックス原型と同じ形の空洞ができます
- 空洞に金属を流し込みます
- 固まった後、石膏を割って金属を取り出します
- キャストが完了します
ざっくりとイメージしていただくとすると、原型の形をした空洞を作り、そこに金属を流し込んで原型と同じ形で固める形となります。
3.磨き,仕上げ
キャストされたリングの最終的な仕上げを行っていきます。湯口処理等基本的な処理を行なった後、磨き作業に入っていきます。
磨きの種類にも、鏡面加工、サンドブラスト加工、ヘアライン加工など複数種類が存在し、異なる質感を醸し出すことができます。
磨きの種類
磨きの種類にも、鏡面加工、サンドブラスト加工、ヘアライン加工など複数種類が存在し、異なる質感を醸し出すことができます。
鏡面加工
表面に顔が写り込むようなくらい光沢のある、鏡のような仕上がり
サンドブラスト
梨地とも呼ばれる加工方法。表面がマットな仕上がり
ヘアライン
表面に細い髪の毛のような線が入った、和風のような雰囲気がある仕上がり
まとめ
以上、指輪の作り方を見てきました。
簡単にまとめますと
- 原型を作成する
- キャストする
- 磨く
この3ステップで指輪は製造されていきます。
より効率的にリングを製造するために、3Dプリンタなどの新しいテクノロジーを活用するケースも進んできており、指輪もまた進化を続けていきます。
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